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厨房思案 第二十九話


「I do my best」

ここのところ毎日という程新聞には元気の良くないニュースが出ている。
大暴落、破綻、リストラ何百人、なんてあるものだから、最近はトップページと殺人事件は読まないし、目も通さないようにしている。
気も滅入るし、朝からこんな話は聞きたくない。
テレビは見ないし、ラジオも聞かない、パソコンもほとんどさわらない。
新聞は気に入った記事だけ読んで、捨てるのもなんだから茶碗か何かを包むのにとってある。
ノーベル賞を頂いたとか、オメデタイ記事だけ。

トップページに太い文字ででかでかと”破綻”とか見ると、この世の中のオワリのような存在感があってあまり気持ちが良くない。 どこか隅の方に寄せてもらいたい。
むしろ、画期的なテクノロジーがこうして活躍しているとか、日本の技術はこういう所にも活きているから大丈夫、とかをでかでかとトップに入れてもらいたい。
希望も持てるし、朝読むのに力が出てくるような気がする。

だいたい年の暮れだと云うのに、世の中景気が良くないからと云ったって、一緒になってショボくれている訳にはいかないのである、僕は。 ”いい顔”なんて造ってできないのだ、僕は。
嫌なものは嫌なのである。
だからいい記事を読んで、うまいコーヒーを飲み、上等の昼を食べて、いい音楽を聴き、掃除機をまんべんなくかけて、ご先祖様にお線香をたむけて出勤することにしている。
僕がショボくれるとなんとなく肉がまずくなるような気がする。
うまい訳がない。
食べ物を造る人間が嫌な気持ちで造ると、そのショボ暮れたヘナチョコの「気」が移ってしまうのだ。 そうすると、せっかくうまいものを食べようと予約を入れた方々にも、そのショボ暮れたヘナチョコの「気」がまた移る。 これは良くない。
だから何があろうと「元気」になってしまうような工夫をする。(大変だけど)

厨房ではジミ・ヘンとかキャノンボールとか、エルトン・ジョンを流して仕込みする。
試食して肉の状態を見る。
”この肉を喰わずしてこの先どうする?あん?”
などと独り言を云いながら、5時開店にはもう身も心もバリバリの状態に持って行くようにしている訳である。 そうするとそのバリバリの「気」が肉に移って、 (もともと良質な肉なものだからサァーッと移るのだ、その「気」が) もう肉がよりいっそううまくなる訳なのである。
で、その肉を食べた方々がニコッと笑う?
笑うんです。
これが、僕のお役目。

僕の気持ち、と云うか、「くにもと」のパワーが移ってくれて、良かったなぁと思うのである。
ニコッとする、その顔がね。(まぁ、ニコッとしない方もいるけど……)

去年も今年も来年も、この先ずっと僕はこれの繰り返しなのだ。
これしかないのです。
そんなつもりじゃなかったが、今はその為に僕は生きているようなものです。
於、本店厨房

しかしまぁ、そんなことを云いましても、
僕も人間ですから日曜日にはヘナヘナのヘナチョコの
ショボショボのおじいさんになって寝てる始末です。
スーパーマンじゃあるまし、無理です。 休みますよ、日曜日は。

今年も沢山の方々とお会いしました。
ご来店ありがとうございました。

元気がなくなったら、月曜日から土曜日までにお越しください。
日曜日は放っておいてください。


では、どうぞ、良いお年をお迎えください。
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