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厨房思案 第四十二話
「When I'm 80」

若い頃はあまり先のことは考えずにいて歳をとったらこうしようとか思わなかったが、 中年もとっくに過ぎて、階段を一気にかけあがるのがつらくなってきてから、最近は少しづつそういう先のことを真面目に考えるようになった。
しかし、それは老後のお金のこととか、生活のこととか、子供達にあまり迷惑をかけたくないなということもあるが、 むしろ老人になってもおじいさんになってもまだ少しワクワクすることが残っているだろうか、などと考えるようになった訳です。

ウチの母など間近な例で申し上げると、この間八十歳の誕生日を迎えたばかりなのに、いまだにその何と云うか、”年ということ”を自覚しない。 体の調子が良くない時などでも、休みながら漬物や小魚を仕込み「店に持って行ってみんなで食べたらおいしいよ」と云ってくれる。
「いやぁ、昨日みんなで食べたらうまくて、ヨシもコージもヤスもタイさんもみんなバクバク食べましたよ」と云うと、 具合が悪い時でも顔をクシャクシャにしてよろこぶ訳である。
すると翌日朝早くからもう部屋におらず、あれ程クギを刺しておいた自転車に乗り、何かを探しに市場へ行ったと思うが、 ”これが母を八十歳にしてなお元気の源ここにあり、ということなのか”
とつくづく思う訳である。
だれかを喜ばせたいという思いや、自分はまだこうして人の為に働けるというよろこびなのか、
そういうことが母の原動力となっているとしたら、これをジャマしたくない。
分かり切ったことでも頼りにしておきたい。

お腹が空いてどうしようもないからオニギリひとつ口に入れて、時にはカップラーメンで昼をすませることもあるが、 誰かに食べてもらうなどと云う時は、懸命に造って、どう?おいしい?って聞くのはワクワクするものだ。 だれも食べない物を造ってみようなとどは思わないし、ましてそれをひとりで食べてうまい訳がない。
自分の為に造る料理はそれ程熱というものが入らないし、面白くないから、
母の元気の源はきっとそういうものであろう。

自分が母のように八十歳にして年を覚えずという風になるか、いや到底八十まで行き延びることはないだろうが、よしんば生きたとして、 母に限らず現役の方々や森光子さんのように生きられるか、全く自信はないが、では僕はどうしたらいいかと想像をしてみた。

・  焼肉屋の仕事はお客様が全くおいでにならなくなったら閉めてしまおう。
・  しかしご来店頂いてヨロコンデ頂く内はおじいさんになっても続けよう。
・  それから、仕事は程々に息子達に任せて、早めに帰って愛車のエンジンをかけてやり、ゆっくりと街中を流して自分を楽しませてやろう。
・  休みの日には独立したヨシやコージの店に行って、何もできないけど時折チェックを入れてやりアドバイスもしてあげたいが、 ニクまれないように口出しは控えよう。
・  弟の夢であったライブハウスはきっとオープンしているはずだから、裏方になっていろいろと手伝ってあげて、 そして、チャンスがあればステージに立って一曲歌ってもいい。 なにかのはずみで若い女の子が「キャーカッコイイ」……なんて云わないと思うが想像しただけでワクワクする。

なんだ心配する割にはけっこうあるじゃないか、と思ってみたが果たしてそこまで生きられるか、は神様より他に知る由もない。
於、本店厨房
 宮崎県御中
 宮崎県の口蹄疫の被害は本当に残念としか云いようがないことで、関係者皆様の心中をお察し致します。
 どうぞお力落としのないよう、そして、再び「宮崎牛」ブランドの復活を願ってやみません。

焼肉くにもと 本店・新館 従業員一同
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