この度刊行された集英社刊、『肉バカ。』が、集英社さんから届く。
著者の小池克臣さんはウチの古いお客さんである。
雨の日も風の日も、晴れたり曇ったりの日も、長いことコツコツと通って下さっている。
小池さんの運営する肉のサイト『No meat,No Life』は知っていたが、肉の本をお出しになるとは思わなかった。
実はこの小池さんと口を利いたことがない。
この方に限らず、お客さんと話すのが苦手なのだ。
いらっしゃいませ、ありがとうございます、がせいぜいで、話すどころか厨房で肉を切り、自分の仕事に精一杯の日々である。
話したこともないのに、この方はよくご存知だ。
本の中にタレについての見解が丁寧に書いてある。
常日頃、そしてとても長い年月考えていたことが、この本に書いてある。
焼肉の真骨頂であるタレについて、僕と同じ意見だと思う。
言葉で上手く話せないが、この仕事を通して、誰かさんに伝わるのならば、とても嬉しい。
砂の中に探し物を見つけたような心持ちだ。
『肉バカ。』の刊行に心から祝辞を申し上げます。そして、この古い友人に敬意を表したいと思う。
2017年8月吉日 焼肉くにもと本店
国本芳信